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自分史 第7.5章|【大ケガが気づかせてくれた、身体の秘めた力】

変わりたいあなたの参考に!“自分史”連載スタート!

第7.5章|【大ケガが気づかせてくれた、身体の秘めた力】

 

私は体幹トレーニングの専門家として、JCCA(日本コアコンディショニング協会)のスーパーバイザーである理学療法士・渡辺なおみ先生から、徹底的な指導を受けてきました。

 

そして最終的には、JCCAの「A級講師」の資格も取得。協会から依頼を受けて、専門家向けの技術セミナーを全国で開催するまでになりました。

 

当時の私は、フィットネスクラブのジムエリア責任者と、自宅兼整体院の二足のわらじで仕事をしていました。

 

整体院は今のようにテナントを構えていたわけではなく、自宅の一室で開業していたので、収入も安定せず。それを補ってくれたのが、フィットネスクラブでの仕事でした。安定した給与があり、本当にありがたかったです。

 

 そんなある日、フィットネスクラブの営業後にトレーニングをしていたとき、ちょっとした不注意から大ケガをしてしまいます。

 

右ひじの脱臼と骨折。

 

骨折前まではこんなマッチョだったのに…

 

 ギプス外すころには…完全にガリガリガリクソンになっちゃった…

 

 そんな事もショックでしたが…それ以上にショックなのは仕事が出来ない事です。

 

当然、整体の施術は一切できなくなり、予約もすべてキャンセルに。

 

フィットネスクラブも、事務仕事は続けられたものの、ギプス姿でお客様の前に立つわけにもいかず、勤務日数が激減。収入は大きく落ち込み、自由な時間だけが増えた状態になりました。

 

最初は鬱々とした日々でしたが、「これは普段できないことに集中するチャンスかもしれない」と前向きに切り替え、瞑想(※詳細は第8章にて)や読書の時間を増やしました。筋トレ中心だった日々から、腕を使わない体幹トレーニング、ボディワーク中心のメニューへとシフトしていったのです。結果としてはこの決断が功を奏した訳です

 

実はその頃から、筋トレの調子がすごく悪くて、特に股関節の調子が最悪でした。スクワットをすると鈍痛が出て、痛みをかばうあまりフォームが崩れ、逆に症状を悪化させる――そんな「負のループ」に陥っていたのです。

 

骨折のギプスが外れても、関節の可動域はすぐには戻りません。

 

そこで私は、「中途半端な状態で筋トレを再開するより、一度、身体の使い方をゼロから修正しよう」と決断。自分が納得できるまで、体幹トレーニングやボディワーク、自重トレーニングを中心に、身体と向き合うことにしました。

 

 

その結果、以前はいつもどこかに疲れを感じていた身体が、だんだんと軽くなってきました。趣味で参加していた駅伝では、いきなり自己ベストを更新できたりもして、「やっぱり筋力だけじゃダメなんだな」と痛感しました。

 

 

その後、「人間鯉のぼり」「マッスルアップ」「水平懸垂(フロントレバー)」など、自重トレーニングを極めていくことになります。下はマッスルアップ&フロントレバー

 

大きな原動力になったのは、JCCA講師仲間である佐藤穀英くんの存在でした。

 

 

彼は大学時代に体操選手として活躍し、当時はテレビ番組『SASUKE』にも出場していた超実力者。自重トレの強さは鬼レベルでした。

(↑写真)

 

最終的に私は「人間鯉のぼり」では勝てるようになりましたが、体操競技系の種目であるマッスルアップなどでは全然敵いませんでした。というのも彼は、のちにクロスフィット日本代表にも選ばれるほどの身体能力の持ち主だったのです。

 

 その当時はそんな背景を知らなかったので、「いつか絶対に勝ってやる!」という気持ちで、彼や他のSASUKE出場者と切磋琢磨しながらトレーニングしていました。この頃に、私の身体能力は一気に開花していきます。競い合うことの良い面ですね。

 

そしてある時、ふと「今の自分がベンチプレスやスクワットを再開したら、どうなるんだろう?」と気になり、久しぶりにジムでデッドリフトとスクワットをやってみたところ――筋肉量は減っているはずなのに、以前よりもずっとスムーズにできる感覚がありました。

 

そこで確信したのです。

 

「筋肉をつける前に、自分の体重を使いこなせることが先決だ」と。

 

体幹・重心・姿勢・可動域・協調整など、いわゆる土台の力を整えてから、筋力や瞬発力といった高負荷なトレーニングに移行する――この流れの重要性を、私自身の体験から強く実感しました。

 

のちに、アメリカのグレイ・クックが発表した「パフォーマンスピラミッド」という概念がトレーナー

業界に広まるのですが、当時の日本ではまだ彼の名前もこの理論も知られておらず、私は感覚的に「土台が整っていないと高いパフォーマンスは築けない」と確信していたのです。

 

 

 

その後のトレーニングは、この確信を証明するために行ってきました。

 

なぜ証明する必要があるのか?

 

それは、私が提供するトレーニングを、お客様に責任を持って届けたいからです。

 

自分自身で実証できないことを、他人に勧めたくはないのです。

 

……自分で言うのもなんですが、私は仕事に「誠実」なんです。

 

現在では、「人間鯉のぼり」や「マッスルアップ」などの自重トレーニングにはひと区切りをつけ、ベンチプレス、スクワット、デッドリフトのBIG3を、「筋肉を増やすため」ではなく、身体の使い方の向上で挙上重量を伸ばすという方針で取り組んでいます。

 

そのため、あえて体重を増やさないような筋トレを続けています。

 

そして今、目標としていた数値が見えてきました。

もうすぐ皆さんに、実証された結果をお見せできそうです。

 

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