上の動画は前半で行っている身体を水平にするのは「フロントレバー」と言って、後半で行っている懸垂みたいのは「マッスルアップ」といいますが、どちらも体操の鉄棒や吊り輪などで時々行うテクニックですね。
私は以前にもメルマガに書いたかもしれませんが、SASUKEに出ていた人たちとトレーニングしていた時期があったので、人間鯉のぼりを始めとして…その当時は色々と身体の使い方を研究しましたね。
この二つも前回紹介した「ストラドルプランシェ」と同じく「コツ」があります。
フロントレバーは腹筋が必要に感じますが、意外に腹筋だけでなく背筋も同じくらいに必要になります。
マッスルアップは「運動連鎖」というのを使っています。
どちらも見た目の印象とは違った「コツ」があります。
それに気づかずに筋力だけで行おうとすると習得に無駄に労力を使ってしまいます。
まぁ、ここまでの能力は日常生活では必要無さそうですが…
身体の使い方の「コツ」を身に着ける感覚は全ての人に必要だと思っています。
重たいものを持つにはコツがある?
これはメルマガの冒頭で出ました「山形県山居倉庫資料館」の5俵担ぎの写真ですが、昔の俵の規格では一俵60kgなので、5俵だと300kgになります。
この話は時々整体院のお客さんにもしているので、聞いた事ある方もいるかと思いますがにわかには信じられない話ですよね。
しかし、今回この事について書こうと思って改めて調べていたのですが
驚愕の新事実が発覚したのです、なんと実際に写真で俵を担いでいる人にインタビューしたら「二俵はもみがらだった」というのです。
しかし、それでも3俵で180kgですからね…
多分その180kgというのは本当だと思いますね。
どちらにせよ、かなり重たいものを持った事が伺える言葉が同じインタビュー記事に書いています。
詳しい事を知りたい方はHPのblog記事に書きましたので、こちらからご覧ください。
人の関節には関節運動学上の分類で「締まりの位置」「緩みの位置」というのがあります。
この写真の女性の姿勢は下肢と骨盤、脊柱の締まりの位置を上手に使って俵を持っています。
また、日常的にこの当時の女性は一日1000俵の俵を運んだと記述があるそうです。
1000俵ですよ!?男性でも厳しいのではないでしょうか?
その時の写真をご覧ください。
全員同じような姿勢で、同じような担ぎ方をしているのが分かりますか?
実は先日行ったイベントでは「スクワット」と「デッドリフト」という種目で、そのコツを説明し、体感していただきました。
大事なのは「体感」する事だと私は考えています。
これのは科学的なエビデンスもありますが、難しい話になるので、一般的な話で説明しますね。
頭で、言語で理解するより、体感を通じて理解する事の大切さ
何故かと言うと、皆さんは「自転車の乗り方」をどうやって覚えましたか?
恐らく殆どの人が「実際に乗って、転びながら覚えた」と思います。
大体の人がお父さん、お母さんが後ろから支えながら、自転車こいでいて
気付いたら、お父さん、お母さんが手を放していて
「もう!手を離さないでよ!パパ!」
「わっはっは!もう乗れるようになったから大丈夫だと思って離したんだよ!」
そんな感じで覚えるでしょ?
それをもしですよ?自転車の乗り方を、どうでしょうかね?
言葉で説明されて、覚えるとしたら…大変ですよね?
「ペダルに左足を載せて、体重がしっかりと左足に乗ったら、右足が上がりやすくなるから一気に右足を持ち上げてサドルを跨いで自転車に乗るんだぞ!」
「パパ…意味分からないよ…」
って、なってしまいませんか?
笑い話のように書きましたが、実際には大人になってからの運動学習ではそのような事を繰り返しているのです。
もちろん、頭から入った方が良い時もありますが、そうでない方が良い時の方が多いのですね。
私たちは何かの「コツ」を身に着けると「フッ」と心が軽くなる経験を得ます。
それは運動だけでなく、仕事などでも同じではないでしょうか?
一方で理屈だけで何かをしようとしてしまうと、やる事が多くなれば考える事が多くなり過ぎて、きつくなってきます。
大体皆さんも分かって頂けると思いますが、どんな仕事でも上手な人って「コツ」を知っているから、無駄に頑張らない人が多いですよね?
身体の使い方でも「コツ」を身に着ける事は身体だけでなく、心も軽くすると覚えておいてください。
そして、それは一般の人の腰痛、肩こりの予防でも必要ですし、スポーツをしている人のパフォーマンス向上にも必要な要素なんです。