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【健康豆知識:良い姿勢の6つの評価基準】

こんにちは

整体&パーソナルトレーニングで腰痛、肩こり、O脚を根本から改善する

新宿 おくがわ整体院の奥川です。

 

さて、先日は世間で「良い姿勢」と言っているものは「静止立位」での「ニュートラルポジション」の事だと言う話をしました。

 

「ニュートラルポジション」というのは車のニュートラルギアと同じで、そこを中心にして前進であったり、後進であったりとギアを入れる場所で基準点のようなものです。

 

ニュートラルポジションは別名で「ホームポジション」と言います。

パソコンのキーボードのホームポジションから取ってるのですが、ホームポジションがあるから「どの方向?」「どれくらい?」の場所のキーであるかで何のキーを押しているのか?私たちはいちいち目で確認しなくてもキーボード操作を出来る訳です。

 

ニュートラルポジションも同じく一つの基準の意味です、その姿勢から前に傾くと前傾、後ろに傾くと後傾などと基準になる立位姿勢の事をニュートラルポジションと言います。

 

トレーナー、治療家の先生などの身体の専門家が「良い姿勢」と言ってるのは大方がこの「ニュートラルポジション」の事になります。

 

厳密には「静止立位」と敢えて書いたように、動いている時はもちろんのこと。

静止位でも重たい物を持っている時であったり、作業をしている時であったり、立場や状況、環境によって良い姿勢は変わるものです。


良い姿勢と聞くと普遍的な良い姿勢があるようにイメージしてしまいますが、実際にはそのような姿勢はありません。

 ニュートラルポジションは静止立位での良い姿勢という事です。

姿勢と言うと私たちはつい静止立位の事だと思いがちですが、動いている際の姿勢である「動的姿勢」など実際には色んな姿勢があるので、それぞれの姿勢により評価する際のポイントも異なってきます。


極端な例で説明すると…ファッションモデルの方などは「力学的視点」「生理学的視点」などよりも「美的感覚の視点」を当然重視しますよね?

そんな感じで時と場合によって、姿勢評価の基準でもポイントが変わってきます。

 

また、ニュートラルポジションは立位の良好姿勢の基準ではありますが、誰もが取れる姿勢ではありません。

長い期間を悪い姿勢で過ごしていると筋膜が固くなっていたり、関節が縮こまったりで上手く姿勢が取れない人がいます。

そういう人にはニュートラルポジションが必ずしも疲れにくい姿勢では無いのです。

当院でも「出来るだけ良い姿勢を保とうと頑張っていて、腰が痛くなった。」というお客様が時々いらっしゃいますが

・どんな姿勢でもジッとしているといつかは疲れる

・ニュートラルポジションは静止立位での良好姿勢の基準で、どんな時でもすべき姿勢では無い

 ・ニュートラルポジションを誰もが完全に取れる訳では無い


という前提条件を専門家も一般の方に伝えないで、良い姿勢だと疲れないのですよと説明してしまっているのかもしれませんね?

それで勘違いしてしまって、却って身体を悪くしている方もいらっしゃいます。


静的な姿勢、動的な姿勢、また状況、環境や個人差を考慮して良い姿勢を考えるには、様々な基準を使って総合的に判断する訳です。

で、様々な状況で良い姿勢とは?と考える時には「姿勢評価の6つの基準」というものを使い判断します。

 

1, 力学的な視点

2, 生理学的な視点

3, 運動生理学的な視点

4, 心理学的な視点

5, 作業効率的な視点

6, 美的立場からの視点

 

以上が前回までのお話のまとめですが…前回は「力学的な視点」について紹介しました。

今回は「生理学的な視点」「心理学的な視点」について説明したいと思います。

 

まず「生理学とは?」

 

「人体を構成する各要素(それは組織、器官であったり、細胞であったりする)がどのような活動を行っているのか解き明かす学問である。~中略~解剖学代謝反応に関する生化学の知識が要求される。」wikibookより

 

大雑把に言うなら人体で起こっている生理的な現象の理解を深める学問という事でしょうか?

 

運動も生理的な現象ですが、人間が一番身近に行っている運動、また生まれて最初に行う運動を皆さんご存じでしょうか?

 

それは「呼吸」です。

 

呼吸は一日に約2万回無意識の間に行っていると言います。

私たちが一番慣れ親しんでいる運動だと言えます。

 

この呼吸ですが、呼気と吸気に大きく分類されます。

つまり、息を吸う「吸気」と息を吐く「呼気」です。

 

吸気の際には背骨は全体に伸びあがるような動きをします。

胸郭(胸椎、胸骨、肋骨で出来た骨格)は膨らみ、挙上するような動きがあります。

 

呼気の際には全く逆の動きがそれぞれに起こります。

 

このような胸郭の動きから考えますと…

オードリー春日さんのように胸郭が挙がった状態だと吸気はしやすくとも呼気はしにくいかも知れません。

 

逆に猫背で背中が丸まって、胸郭が下がった状態の人だと呼気はしやすくとも、吸気はしにくいかも知れません。

 

という事で、この呼吸という生理的な活動において良い姿勢を考えると

胸郭が挙がっても下がってもいない、中間位であるニュートラルポジションである事が大切になります。

 

次は「心理学的な視点」の話をしましょう。

よく「心と身体は繋がっている」という言葉を聞くと思いますが、姿勢と心理状態にも関連があると考えられています。

 

ポジティブな感情は伸展位が優位になると言われています。


ネガティブな感情では屈曲位が優位になると言われています。

 

この姿勢と心理状態についての例え話でよく使われるのが「うつむいて、背中丸めたままスキップ出来ないよね?」という例え話なのですが…確かにそんな姿勢でスキップしている人は見た事無いし、想像つきませんね^^;

 

一般的にオードリー春日さんのように胸を張っている人からは「自信満々」ポジティブな印象を受け、猫背の人からは「自信なさげ」な印象を受けるのは皆さんも感じるのでは無いでしょうか?

 

さて、前回のblogで一般的に良い姿勢をチェックする時には「ランドマーク」という身体部位の指標を利用して姿勢をチェックするという話をしました。

 

<ランドマーク>

・外くるぶしの少し前

・膝中心の少し前

・股関節の大転子

・肩峰(または肩の中心)

・耳の穴

 

これらの指標が垂直上に並んでいる時に良い立位姿勢と判断するのが一般的です。

ネットなどで姿勢のチェック方法と書いている記事の内容はほとんどがこの「ランドマーク」によるチェック方法だと思います。

 

しかしこの方法では主に姿勢の評価基準の力学的な視点でしか評価出来ないので、細かく評価する際にはもっと細かくチェックする方法があるというお話もしました。

 

例えば先ほど挙げた「生理学的視点」や「心理学的視点」でチェックしたいと思っても、胸郭が挙がっているか?下がっているか?が評価のポイントになりますが…それはランドマークだけでは分かりませんよね。

 

上の写真の方はランドマークがほぼ垂直に並んでいるのでランドマークだけで見ると良い姿勢なのですが、胸郭は下がっていて猫背気味になっている方です。

このようにランドマークだけでは様々な姿勢の基準となるニュートラルポジションもしっかりと判断出来ません。

ですので、立位の良い姿勢であるニュートラルポジションと言えども、細かく評価する時にはランドマークだけでなく、胸郭のアライメントもチェックするのです。

 

その他にも「胸椎のアライメント」「腰椎のアライメント」「骨盤のアライメント」などもチェックします。

 

また、当然ですが横からだけでなく、正面からもチェックします。

 

その様に専門家は細かくチェックする事もあります。

 

なぜ?ここまで細かくチェックするかと言うとやっぱり立位の良い姿勢が全ての姿勢の「基準」になるからなんですね。

正直言って動いている時の姿勢をチェックするのは難しいですよね?簡単な運動の「歩行」であっても、実際に動いている人の歩行を分析する「歩行分析」は専門家でもかなりの経験が必要なので、誰でも出来るものではないのです。


しかし、静止している状態だと分かりやすいですし、立位姿勢の善し悪しは運動が上手く行えるか?どうか?にも大きく関係します。

それは何故か?

 

最初の話に戻りますが、パソコンのキータッチを習得する際にホームポジションをしっかり分かっている方がブラインドタッチも上達しやすいですよね?

 

人の身体も同じで、立位で良い姿勢がしっかりと取れている人は、やっぱり運動しても正しい身体の使い方を習得しやすいのです。

 

これも極端な例を示してみますね。

例えば、静止立位で背中が曲がっているおじいちゃんのような姿勢の方がいらっしゃったとしましょう。


しかし、走る時だけ背筋が伸びてシャキンッとする事はあり得ませんよね?

もしあったとしても、それは無理に背筋を伸ばす姿勢を取っていると考えられます。


やっぱり、自然に立っている時から背筋が伸びている人の方が走る時も背筋が伸びやすいのはイメージ出来ると思います。


立位の姿勢が良い人は姿勢が悪い人に比べ、基本的にどんな運動も上達しやすいのはそういう事なのです。

だって、筋トレしている時にバーベル持って立つのが精いっぱいの人が、バーベル持って動くトレーニングなんて出来ませんよね?

なので、スポーツなど上達したい方も「体幹トレーニング」や「ウェイトトレーニング」「ファンクショナルトレーニング」「クロストレーニング」など色んなトレーニングがありますが、まずは何よりも優先的に良い姿勢を身に付ける事をお勧めいたしますよ!

 

同じだけ努力しても姿勢が悪い人より、姿勢が良い人の方が絶対に効果が出やすいです。

人より努力しても中々スポーツが上達しない人で姿勢が悪い方などは、姿勢を改める事はプラスになれどもマイナスになる事は絶対に無いと言えるのでお勧めいたします!


今回は「生理学視点」「心理学的視点」について説明いたしました。

長文になりましたが、最後までお読み頂きまして誠にありがとうございます。

 

さて、前回と今回のblogで説明した良い姿勢の評価基準の「力学的視点」「生理学的視点」「心理学的視点」以外の残り3つの視点が気になる方や

 

専門家が行っているという細かい姿勢のチェック法や実際に良い姿勢を作る為の方法などを知りたい方向けに 

おくがわ整体院では「良い姿勢」「ニュートラルポジション」の事について「徹底的」に動画とテキストで学べる教材を作成しましたのでご紹介します!


「テキスト&動画で学ぶ!姿勢についての徹底講座」です!詳細⇒https://www.okugawaseitai.com/sisei-taikan-lp2


私の整体技術のいろはを学んだ先生が良く言っていましたが「正常を知らずに異常は分からない」と…

 

確かにそうですよね!

猫背で悩んでいるといっても、猫背の基準を知らなければ改善出来ないどころか

本当に猫背なのか?も実は分かっていないのです。

 

なので、本来は悪い姿勢の事を調べる前に「良い姿勢」の事を調べるべきなのです。

 

しかし、姿勢に関してはネットでよく見られる姿勢の記事は主に「悪い姿勢」について書いている事が多いですよね?

 

例えば…

・骨盤前傾は身体に悪い

・猫背は肩こりになりやすい

・反り腰はお腹が出やすい

などなど


しかし、皆さん「骨盤前傾」で悩む前に「骨盤のニュートラル(中間位)」を知ってますか?

殆どの人が知らないので、そもそも骨盤前傾してないのに悩んでる方もいます。

教材からチラ見せで「骨盤のニュートラルポジションのチェック法」の動画です。↓


 

どうでしたか?骨盤の中間位が分かれば「前傾」「後傾」も自ずと分かりますよね?しかし逆は無いのです。

悪い姿勢の事をいくら学んでも良い姿勢の事は分からないのでは無いです。

良い姿勢の事をしっかり学べば、悪い姿勢の事も分かるようになります。

 

なぜなら、良い姿勢以外は極論悪い姿勢だからです。

良い姿勢の評価方法が分かれば、それ以外の姿勢は極論を言うと悪い姿勢という事です。

良い姿勢が身体に与える良い効果が分かれば、悪い姿勢の身体に与える悪影響も分かりますよね?

 

とはいえ、世間で良い姿勢について書いている記事は本日のblogでも書いたようにせいぜい「ランドマーク」について書いているだけで、細かい事は書いている記事は無いと思います。

 

なので、おくがわ整体院の教材はとにかく「良い姿勢」について徹底的に学べる内容にしました!

 今回のコラムで「良い姿勢」「ニュートラルポジション」に興味の沸いた方は是非一度ショップをご覧になって見てください!


おくがわ整体院 BASE ショップサイト https://okugawa.base.shop/


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